管理委託
- マンションの管理会社の清掃業務等に不満があります。管理員がなかなか清掃しなかったり、共有部分の不具合、破損設備の故障を速やかに動いてくれません。どのように是正させたらよいですか。
管理会社の業務内容は管理委託契約の内容によりマンションごとに異なります。従って管理会社と締結した管理委託契約をよく確認しましょう。
一般的に管理委託契約は民法643条に規定する委任契約の性質に当たるものと考えられ、委任の規定が適用されることになります。
管理会社は委託契約に従い善管注意義務をもって敷地や共有部分の管理をする必要があると考えられます。
管理会社に不適切な対応があれば管理組合を通じて改善の要求をしましょう。- 管理会社との契約更新にあたり管理員が休暇を取ることについて明確化したいという要望がありました。従わなくてはいけないのでしょうか。
令和5年9月に国土交通省が、働き方改革に関する対応として「マンション標準管理委託契約書」を改訂し「別表第2管理員業務」の「1(2)勤務日・勤務時間」及び「1(3)休日」に計画的休暇が追加され、「41 別表第2関係」に休暇等の記載が追加されました。社会情勢から管理員・清掃員の確保が困難になってきている状況を鑑みての改正となっています。
管理会社から働き方による要望があった場合は、管理会社と管理業務の効率化等について、「マンション標準管理委託契約書」の改訂内容にのっとって管理会社と話し合いをおこない、管理内容を変更するにあたっては、組合員に理解を求めたうえで決定することも大切です。- マンションの管理会社から、ある特定の組合員が、管理会社に対して様々な要望を高圧的に伝えてきて困っていると管理組合役員に報告がありました。 どのようにしてカスタマーハラスメントのないマンション管理組合にしていけば良いでしょうか。
令和5年9月に国土交通省が、「マンション標準管理委託契約書」を改訂し「カスタマーハラスメント」についての内容が追加されました。以下の条文を理解し、管理委託契約を改訂するため、管理組合と管理会社で協議、検討し総会決議の上、管理規約の改訂を諮る必要があると思われます。
[第8条関係]
<管理業務の指示>
管理組合が管理業者に対して管理事務に関する指示を行う場合には、管理組合が指定した者以外から行わないことを定めた条文です。
このことにより、指定された組合員からの相談や要望を受付けることとして、カスタマーハラスメントを未然に防止することが可能です。
[第12条関係]
<有害行為の中止要求>
組合員等による管理業者の使用人等に対する具体的な例が記されています。
①本契約に定めのない行為や法令、管理規約、使用細則又は総会決議等(以下「法令等」という。)に違反する行為を強要すること
②侮辱や人格を否定する発言をすること
③文書の掲示や投稿、インターネットへの投稿等による誹謗中傷を行うこと
④執拗な付きまといや長時間の拘束を行うこと
⑤執拗な架電、文書等による連絡を行うこと
⑥緊急でないにもかかわらず休日や深夜に呼び出しを行うこと
等をあげています。
管理組合はカスタマーハラスメントに対して、特定の個人、管理会社の問題として傍観するのではなくカスタマーハラスメントに対する連絡体制や対応策等について、管理会社と協議の上、管理組合として組織的に対応することが必要です。
管理組合と管理会社はお互いを尊重し、より良い住環境の形成に向け日頃のコミュニケーションを大切にし、相互の信頼関係を築くことが大事です。
