埼玉県住宅供給公社

管理規約・使用細則

いまある管理規約では実情に合わないことが発生しているので、管理規約の一部変更について、教えてください。

法令に違反しない内容であれば、管理規約を変更することは可能です。
マンションの管理と使用についてはマンション管理規約で定めており、変更案は理事会が作成し、総会で決議します。規約を変更することで、一部の区分所有者の権利に特別な影響を及ぼす場合、その区分所有者の承諾が必要です。また、賃借人の利害に関する変更の場合は、賃借人は、総会に出席して意見を述べることができます。

バルコニーに物置を置いている居住者に対して注意したほうがよいか、教えてください。

バルコニーは共用部分であり、安全性や美観の点から、管理規約や使用細則に基づいて、物置の撤去を求める必要があります。火災等が発生した場合に避難路を塞ぐことになり大変危険です。また、バルコニーに物を置くと雨水の排水を妨げることになります。管理組合名で、口頭や文書等による注意が必要です。

マンションの購入を考えています。マンション管理組合は、区分所有者から管理費と修繕積立金を徴収するという説明を販売業者から受けました。どういうものですか。

管理費は、マンションの通常の管理(共用部分の清掃、消毒、ごみ処理、共用設備の保守維持や運転等=標準管理規約第27条記載)を行うための費用に充当されます。

修繕積立金は、計画修繕や建物の建替えに伴う調査費用などに充当するために取り崩すことができます。建物の建替決議がなされた場合においては、これまでに積み立てられた修繕積立金を決議時点での区分所有者に対して清算(分配)することになります。なお、建て替えに際して、区分所有者全員の合意がある場合は、建替組合に修繕積立金全額を引き継ぐことができます。

管理費や修繕積立金の額については、標準管理規約第25条第2項で、各区分所有者の共用部分の共有割合に応じて算出するものとされていますが、管理組合規約で別に定めることもできます(例えぱ、専有面積に関係なく、集合ボストやオートロック用インターフォンといったものは専有面積の多寡にかかわらず 1 戸に1つの設置となっていますので、そうした面を勘案することもあります)。
なお、この場合において使用頻度(1階住戸がエレベーターを使わない、といったこと)は考慮されません

最近外国人の観光客が民泊を利用すると聞きました。不特定多数の人が出入りすると治安などが心配なので、私の所有しているマンションは、民泊を認めたくありません。どのような対策をしたらよいですか。

2018年6月に住宅宿泊事業法(民泊新法)が施行され、住宅を使った宿泊サービス(民泊)を規制していますが、マンションの管理組合として、民泊を禁止するためには、規約改正が必要です。
規約を改正する場合は、管理組合の総会で民泊禁止に関する具体的な規約条項を提案し、特別決議(全住戸の4分の3以上の同意)が必要です
規約改正後、全ての入居者に対して新しい規約や罰則等を周知します。周知には、掲示板、回覧板、メールなどを利用し、全員に伝わるようにします。
規約改正後も管理組合や管理会社と協力して、民泊の兆候を監視します。入居者にも協力を呼びかけ、不審な動きがあった場合には報告してもらう体制を整えるとよいでしょう。
地方自治体の条例や規制を確認し、それに基づいて対策を講じ、必要に応じて、行政に通報し、協力を仰ぐことも大切です。

令和8年4月1日以降に無効となる管理規約があると聞きました。概略について教えてください

令和8年4月1日施行の新区分所有法により、改正法に抵触する管理規約条文は自動的に無効となります。特に「総会決議要件」「定足数」「所在不明区分所有者の扱い」など旧法基準で定められた条文が対象です。無効となる主な管理規約条文の代表的なものはつぎの通りです
1. 総会決議要件
旧規約: 「特別決議は総区分所有者および総議決権の4分の3以上の賛成が必要」
改正後: 「総会に出席した区分所有者および議決権の4分の3以上」で足りる。
→ 出席者基準に変更されたため、旧条文は無効
2. 定足数の規定
旧規約: 「総会は総区分所有者および総議決権の過半数の出席を要する」
改正後: 「総会は区分所有者総数および議決権総数の過半数の出席」で成立
→ 招集・定足数の扱いが改正法に従うため、旧条文は無効
3. 所在不明区分所有者の扱い
旧規約: 所在不明者も分母に含めるため、決議が困難になる
改正後: 裁判所認定により所在不明者の議決権を分母から除外可能
→ 旧規約のままでは改正法に反するため
無効改正法に抵触する規約は施行日以降自動的に無効となり、総会運営に混乱や決議の無効リスクが生じます。
各管理組合は国交省改正「標準管理規約」を参考に、早急に規約改正を行う必要があります。

国土交通省では、マンションの管理規約を作成・改正する際に、ひな型として使用いただける「マンション標準管理規約」を公表しています。「令和7年マンション標準管理規約の改正について」をご確認ください。
https://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/house/mansionkiyaku.html

分譲マンションに住んでいます。ペット飼育可能となっていますが、ペット飼育のルールが曖昧で、住民間トラブルが発生しています。管理規約の見直しや、トラブルを未然に防ぐための合意形成の進め方を教えてください。

ペットの飼育に関するルールが曖昧なままだと、「鳴き声がうるさい」「共用部で放し飼いにしている」など、住民間のトラブルにつながりやすくなります。まずは、現在の管理規約や使用細則にペット飼育に関する明確な規定があるかを確認しましょう。必要に応じて、飼育可能な動物の種類や頭数、共用部でのマナーなどを具体的に定めることが大切です。規約の見直しには、住民の意見を丁寧に聞きながら、合意形成を図るプロセスが欠かせません。アンケートや説明会を通じて、さまざまな立場の声を反映させることで、納得感のあるルールづくりが可能になります。ペットを飼う人も飼わない人も、安心して暮らせる環境を整えるために、ルールの明文化と周知徹底が重要です。

築23年・53戸の分譲マンション役員としての相談です。建築当初は全戸分の駐車場を整備していましたが、近年は車を所有しない世帯が増え、空き区画が目立つようになっています。そこで、空き駐車場を時間貸し駐車場などとして活用することを検討していますが、その際に注意すべき点や課題について知りたい。

駐車場を外部に貸す場合、以下のようなことに注意が必要です。
・マンションの敷地内に区分所有者以外の人が出入りすることになる。
・指定した場所に停めないなどのトラブルも想定される。
・基本的に収益事業とみなされるため、課税対象となる。
実際に外部に貸すには、マンションの管理規約が駐車場を区分所有者のみが利用できると定められていると思われるので、外部貸しを認めていない、あるいは記載がない場合は規約の変更が必要になります。
管理規約の変更には、総会で承認を得る必要があるので、外部貸しのメリットやリスク、収支の見通し、利用規約などを説明する必要があります。
場合によっては、マンション管理士など専門員を入れて進めるのも一つの方法です。