埼玉県住宅供給公社

契約時

賃貸住宅の契約を行うにあたって、重要事項説明があると聞きました。重要事項説明とは何ですか。

不動産会社は契約前に必ず重要事項説明書を発行し、借主(契約者)に説明を行う義務があります。
宅建業法上、借主(契約者)に宅地建物取引士が宅地建物取引士証を提示の上、説明することが義務付けられています。
重要事項説明書を発行しなかったり、それを使った説明をしなかったり、宅地建物取引士以外が説明をしたりした場合は契約が無効となります。
【重要事項説明書に記入されている主な内容】
物件の表示(物件の所在・構造・面積等)
登記記録に記載された事項(所有者の氏名・住所、抵当権等の有無等)
設備の整備状況(台所、浴室、便所その他の設備等)
土砂災害警戒区域等の内か否か、水害ハザードマップの有無
石綿使用調査の内容及び耐震診断の内容
契約の期間及び契約の更新に関する事項
利用の制限に関する事項(使用目的、使用規則等)
契約の解除、損害賠償の予定に関する事項(契約の解除予告期間等)
契約の終了時における金銭の精算に関する事項(敷金等の精算)
管理の委託先及び管理形態
その他電気・ガス・水道・排水施設の整備状況、法令の制限等

インターネットでに格安で条件に合った不動産物件があったので、問い合わせたところ「その物件はもう売れてしまった。別の物件はどうか?」と全く違う物件を熱心に勧めてきました。これは、おとり広告ではないでしょうか。

景品表示法第5条第3号の規定に基づく告示である「不動産のおとり広告に関する表示」(昭和55年公正取引委員会告示第14号)は、自己の供給する不動産の取引に顧客を誘引する手段として行う次のような表示を不当表示として規定しています。
(1)取引の申出に係る不動産が存在しないため、実際には取引することができない不動産についての表示(例…実在しない住所・地番を掲載した物件)
(2)取引の申出に係る不動産は存在するが、実際には取引の対象となり得ない不動産についての表示(例…売約済みの物件)
(3)取引の申出に係る不動産は存在するが、実際には取引する意思がない不動産についての表示(例…希望者に他の物件を勧めるなど当該物件の取引に応じない場合)
事業者が、「不動産のおとり広告に関する表示」に規定されている不当表示を行っていると認められた場合は、消費者庁長官は当該事業者に対し、措置命令などの措置を行うことになります。(消費者庁HPより抜粋)

不動産会社で戸建ての賃貸住宅の申し込みをしました。 その際、駐車場の舗装工事をしてもらえないかと要望を伝えたところ、舗装工事をしてもらえることになり工事が完了しました。 その後、申込者の都合によりキャンセルの申し出をしたところ、不動産会社から駐車場舗装工事代金の請求書が届きました。 賃貸借契約前であるが、請求代金は支払わなければならないでしょうか。

契約前の一方当事者の都合による御破算の場合には、相手に対する「契約締結上の過失責任」が生じます。条文上の明文はないが、長年裁判例で認められ、今度の民法改正でも立法化は見送られたが、通説です。つまり契約成立を予期して、準備行為に入り、多額の出費をしていた時は、契約予定相手に賠償請求できるという考え方です。
その一方で宅建試験にも出ているが「損益相殺」と言う考えも認められており、損害の一方で現に利益も得ていたときは、その分を差し引いて賠償すればよいというものです。請求書の内訳で利益を差し引いた額を支払う旨主張してみてはいかがでしょうか。

賃貸物件の広告を見て部屋の表示が7.3畳で気にいり内覧しました。ところが実測すると6.8畳くらいでした。これは、虚偽の広告ではないでしょうか。

賃貸物件の広告における畳数の表示は、実際の広さと異なる場合があります。不動産広告では、「畳」表記の基準が明確に定められていないため、計算方法によって差異が生じることがあります。例えば、壁芯面積(壁の中心から測る)と内法面積(壁の内側から測る)では数値が異なります。また、畳のサイズ自体も地域によって異なるため、関東と関西で「1畳」の広さが違うこともあります。

しかし、実際よりも広く誤認される恐れのある表示は、不動産の表示に関する公正競争規約に抵触する可能性があります。広告の面積表示が実測と大きく異なる場合、まずは不動産会社に確認し、説明を求めるのが良いでしょう。もし納得できない場合は、消費生活センターや不動産公正取引協議会に相談することも選択肢の一つです。

不動産仲介会社の仲介により賃貸借契約を締結した場合、仲介手数料を支払う義務はあるか。

賃貸借契約が成立した場合には、貸主・借主の双方あるいは一方から、不動産仲介会社に対して成功報酬として仲介手数料を支払う必要があります。

■解説
(1)意義
「仲介手数料」とは、不動産仲介会社を通して物件の賃貸借契約を締結した場合に、契約を仲介した不動産仲介会社に支払う手数料(報酬)のことです。

(2)支払義務
不動産の賃貸借の仲介では、賃貸借契約が成立したときに不動産仲介会社の仲介手数料の請求権が発生するので(いわゆる「成功報酬」。一般媒介契約約款8条、商法550条参照)、賃貸借契約が成立した場合には、契約当事者(貸主・借主双方)は仲介手数料を支払う必要があります。

(3)金額の妥当性
仲介手数料の額については、宅地建物取引業法(以下、「宅建業法」という)46条1項を受けた国土交通大臣の告示が上限を定めています。
居住用建物の賃貸借契約の媒介の場合、不動産仲介会社は貸主・借主の双方からそれぞれ賃料の0.55ヶ月分以内の報酬を受けることができます。ただし、依頼者の承諾がある場合には、貸主・借主のいずれか一方から賃料の1.1ヶ月分以内を受領することができます(この場合も仲介手数料の合計額は賃料の1.1ヶ月分を超えることができません)。
例えば、貸主・借主双方が折半して0.55ヶ月分ずつ負担することもありますし、貸主・借主が合意すれば、借主が賃料の1ヶ月分、貸主が賃料の0.1ヶ月分の仲介手数料を支払うことも可能です。

参考資料)賃貸借トラブルに係る相談対応研究会「民間賃貸住宅に関する相談対応事例集(改訂版)平成24年2月」より

賃貸借契約締結に当たって、家賃の支払方法を指定された。従う義務はあるか。

賃貸借契約はあくまでも貸主と借主の合意が原則となります。契約条件となっている場合、当該物件の賃貸借契約を締結するためには、その家賃の支払方法に従わなければならないと考えられます。

■解説
家賃の支払方法は、賃貸借契約の履行方法についての当事者の合意となり、契約自由の原則によって、債務の履行方法に関する合意も有効であると考えられます。
したがって、現金持参、口座振込みといった家賃の支払方法に関して合意をしている場合は、当該方法に拘束されます。

参考資料)賃貸借トラブルに係る相談対応研究会「民間賃貸住宅に関する相談対応事例集(改訂版)平成24年2月」より

気に入った物件で契約しようとしたら、連帯保証人を立て、さらに保証会社と契約しなくてはならないといわれた。従う必要はあるか。

賃貸借契約はあくまでも貸主と借主の合意が原則となります。契約条件として示されている場合、当該物件を賃貸借契約するためには、保証会社と契約する必要があると考えられます。

■解説
貸主がリスク低減のため、連帯保証人がいる場合でも保証会社の保証を条件とする賃貸物件もあるようです。

参考資料)賃貸借トラブルに係る相談対応研究会「民間賃貸住宅に関する相談対応事例集(改訂版)平成24年2月」より

貸借契約の締結に当たって、保険への加入義務はあるか。

保険の加入が契約条件となっている場合には加入する必要があると考えられます。

■解説
法令によって強制されているものではありませんが、契約条件として保険への加入が義務づけられている場合、原則としてこれを受け入れることを前提に契約を締結することになります。
多くの場合、加入が義務づけられているのは、住宅総合保険であり、貸主の所有物である建物のほか、借主の所有物である家財に対しても補償されることが多いと考えられます。また、火災や水害の場合の補償だけでなく、借主が自らの瑕疵で水漏れ事故をおこしてしまった場合の補償や、その事故によって隣人や貸主に損害を与えた場合の損害賠償補償等が含まれることも多いです。保険の内容を良く理解し、加入すると良いと考えられます。

参考資料)賃貸借トラブルに係る相談対応研究会「民間賃貸住宅に関する相談対応事例集(改訂版)平成24年2月」より

息子の大学入学のため、賃貸住宅を借りようと、申込書に記入し、「申込金」として、1万円を支払った。しかし、その後、地元の大学に合格したため、キャンセルしたいができるか。

キャンセルできます。また、契約成立前に不動産業者から要求されて支払った申込金は、預かり金として返還を請求することができます。

■解説
賃貸借契約を申し込む際、不動産業者から、申込金あるいは頭金・預かり金・手付金等の名目で金員の支払いを要求される場合があります。
その場合、契約成立前に支払われた当該金員は、預かり金とみなされ、入居希望者がキャンセルする場合、不動産業者は預かり金を返還しなければなりません(宅建業法47条の2第3項、国土交通省令及び同法施行規則16条の12第2号)。

参考資料)賃貸借トラブルに係る相談対応研究会「民間賃貸住宅に関する相談対応事例集(改訂版)平成24年2月」より

賃貸マンションの適正家賃というのはあるのか。

賃貸借契約の賃料は当事者間の合意によって決定されるもので、法令上上限金額が定められている訳ではありません。

■解説
賃料は、当事者間の合意によって決定されるものであり、法定上の上限や標準賃料のような定めが存在する訳ではありません。
賃貸住宅の家賃は、一般的に、立地、部屋の広さ、間取り、設備、建築物の構造、日照・通風等の条件等によって決められていると考えられます。必要に応じて他の類似物件と比較する等して、当該物件における条件と賃料について納得して契約することが大切であると考えられます。

参考資料)賃貸借トラブルに係る相談対応研究会「民間賃貸住宅に関する相談対応事例集(改訂版)平成24年2月」より

賃貸住宅を借りることになりました。仲介業者から、敷金、礼金、更新料について説明がありましたが、どういうことでしょうか。

敷金については民法622条の2に規定されていますが、賃貸借契約の締結に際して、賃借人が賃貸人に債務の担保として差し入れるもので、賃借人が退去したときなどにおいて、賃借人の債務、つまり家賃滞納や住宅の原状回復費用に充当されるというものです。また、賃貸人は、賃借人に対して充当後の残額を返還する義務があります。なお、賃借人からは、賃貸人に対して上記債務について敷金を充当することを請求することはできません。
ただし、地域によっては敷引といって、敷金を償却する、つまり賃借人に返還しないことが契約書に特約として規定されている場合があります。礼金とは、賃借人から賃貸人や管理会社へ賃貸借契約のお礼として支払うお金のことで、お礼とは言いつつも初期費用に含まれており、基本的に戻ってくることはありません。更新料とは、賃貸借契約が満了した際に、その契約を更新する際に賃借人から賃貸人に支払われるお金をいいますが、民法には更新料についての規定はありません。通常、賃貸借契約には期間の定めがあって、その期間が満了すると契約が終了します。しかし、期間満了後も賃借人が引き続き物件の使用を継続し、賃貸人が正当な理由をもって異議を述べない限り、従前と同様の条件で賃貸借契約が更新されたものとみなされます。これを法定更新といい、つまり、賃貸人から異議がなければ契約は継続することになります。そのほか、特に明確に定められた敷引金や一義的かつ具体的に記載されている更新料については、高額過ぎる(賃料月額の概ね3.5倍を超える程度)ものでないかぎり、無効とはされないようです。

良い物件があったのでアパートの賃貸借契約を結ぼうと仲介不動産会社の説明を受けたところ、賃貸人の意向で「入居される方には借家人賠償責任特約付の火災総合保険に加入してもらっている」と言われました。加入が契約の条件でのようですが自分としては出費を抑えたいので加入したくありません。保険加入は消費者の利益を一方的に害するものとして消費者契約法に抵触しませんか?

保険加入を強制していることにはなると思われますが、強制と言っても賃貸借契約上の条件であり、求められている保険契約の内容が賃借人にとって不当でなければ消費者契約法第10条等の法令等には抵触しないものと考えられます。どうしても納得いかないのであれば当物件を借りなければ良いということです。
さらに賃貸部分(専有部分)からの失火によりアパート本体に火災が及んだ場合には、失火法があるからといっても賃借人は賃貸借契約上善管注意義務違反により損害の賠償責任を免れることはできないので、保険加入には相応の意味があると理解した方が良いでしょう。
【消費者契約法第10条】 消費者の不作為をもって当該消費者が新たな消費契約の申し込みまたはその承諾の意思表示をしたものとみなす条項その他の法令中の公の秩序に関しない規定の適用による場合に比して消費者の権利を制限しまたは消費者の義務を加重する消費者契約の条項であって、民法第1条第2項に規定する基本原則に反して消費者の利益を一方的に害するものは、無効とする。

賃貸住宅を探しているが、鍵の取替えは借主負担となっていました。鍵の取替えは貸主が負担するのではないでしょうか。

ガイドラインに沿って考えれば、入居者の入れ替わりによる物件管理上の問題であり鍵交換費用は貸主負担と考えられます。
実際には、ガイドラインは判断基準であり法的な強制力はありませんので、借主負担としている賃貸契約がほとんどです。
賃貸借契約時の特約に「鍵交換費用は借主が負担するものとする」と記載されていれば借主の負担となりますので契約前に必ずご確認ください。

賃貸住宅を借りるにあたりIT重説で重要事項説明を行いたいと不動産仲介業者から言われました。対面で直接実施しないと違法ではないですか。

IT重説とは、テレビ会議等のITを活用して行う重要事項説明を言います。IT重説では、パソコンやテレビ、タブレット等の端末の画像を利用して、対面と同様に説明を受け、あるいは質問を行える環境が必要となります。
国土交通省における宅建業法の解釈及び運用の考え方を示している、「宅地建物取引業法の解釈・運用の考え方」(平成 13 年 1 月 6 日国総動発第 3 号 令和 3 年 3 月改定、以下「不動産業課長通知」という。)では、IT重説を対面による宅建業法第 35 条の重要事項説明と同様に取り扱うものとしています。
IT重説を実施するには、次の4つの要件を満たす必要があります。

〇双方向(宅地建物取引士と消費者)でやり取りできるIT環境において実施する
〇重要事項説明書等を事前に(消費者に)送付する
〇重要事項説明の開始前に、消費者がIT環境も含めて説明を受けられる状態にあることを宅地建物取引士が確認する
〇宅地建物取引士証を消費者が画面上で視認できたことを確認する

賃貸物件を探す際のポイントについて 【内見編】

内見の際にチェックすべきポイントは?
・日当たり: 方角だけでなく、時間帯による日当たり具合も確認しましょう。
・騒音:周辺の交通量や建物の構造など、騒音の原因となるものを確認しましょう。
・収納スペース:クローゼットや押し入れの広さ、数などを確認し、自分の荷物が収納できるか確認しましょう。
・水回り:キッチン、浴室、トイレなどの状態を確認し、水漏れやカビなどがないか確認しましょう。
・駐輪場、駐車場:屋根の有無など確認しましょう。
・ゴミ置き場:24時間出し放題なのか、朝に出す必要があるのか、分別についてなど確認しましょう。
これらが代表的なポイントです。
他にも、周辺環境・防犯性など注意しながら内見をしてください。

賃貸物件の引越しする際のポイントについて 【事前準備編】

事前準備編
・持ち物チェックリスト作成
引越し日が近づくにつれて、何から手をつければいいのか分からなくなることがあります。そんな時に役立つのが、持ち物チェックリストです。
・粗大ゴミの処分
自治体によって粗大ゴミの処分方法や費用が異なります。事前に確認し、計画的に処分を進めましょう。
不用品回収業者に依頼するのも一つの手段ですが、費用相場を調べておくことが大切です。
・インターネット回線の手続き
引越し先でもインターネットを快適に利用するためには、回線工事の予約やプロバイダとの契約手続きが必要です。
特に繁忙期は工事が混み合うため、早めに手続きを行いましょう。
・ライフラインの手続き
電気、ガス、水道の使用停止・開始手続きは、引越しの1週間前までに済ませておくのがおすすめです。
インターネットで手続きできる場合もありますので、各社のホームページを確認しましょう。